ライフイズストレンジ ビフォアザストームレビュー PS4ゲームの歴史を塗り替える異色作。
ライフイズストレンジ
どんなゲームか知らなかったのだが
ほぼ海外ドラマをそのままゲーム化したような作品だった。
プレイヤーが介入できることはほぼなく
イベントシーンをただひたすらずっと見続けるだけのムービーゲームだった。
その場合シナリオがいいかどうかが肝になる。
実際前半のシナリオはすごくいいので
すごく引き込まれた。
物語の途中で一応操作して歩き回れる部分もあるので
介入できる余地がある、
そこで没入感も出てくる。
主人公の不良少女クロエもいい味を出している。
16歳の少女で天才的な部分なんてなにもなくて
ごく普通の不良少女。
親の問題を抱えている。
大好きだった父が交通事故で死んでしまって
片親になる。
ママは経済的に厳しくなり他の男を頼るようになる。
そしてその他の男、軍人おっさんとクロエは仲が悪い。
軍人おっさんはなにかと厳しい態度で
クロエを追い詰める。
軍人おっさんは一緒に家族としてやっていこう、
と歩みよる場面もある
しかしクロエは軍人おっさんと家族ごっこなんてしたくない。
16歳のクロエ、一人暮らしを始めたくても
そんな資金もない。働いたこともない。
家から出られない。
ゴミ置き場で寝泊まりもしてみるが
居心地も悪くやはり家に戻るしかない。
そんな等身大の普通の高校生の日常を描いた作品だ。
そこに惹き込まれた。
森を燃やすところまでは面白かった。
シークレットライブにこっそり忍び込んだり、
Tシャツ盗んだり、学校抜け出して親友と列車に乗ってどこまでも行ったり。
TRPGやったり。
女同士の深い友情にスポットを当てた点もよかった。
そこまではよかった。
あとはシリアスなストーリー、重い展開。
離婚して知らない男が家に入ってきて、ギスギスしたり
親友の父が不倫してたり。
後半はヤクの売人と知り合いの殺人や恐喝をしている
危険おっさんが出てきてそいつに追われるというありがちな展開。
そこの展開にはがっかり。ありがちなアメリカンギャングスタな内容になってしまった。
もっと学校生活とか青春とか知らない街で新生活したり森で狩りや木の実採取したり、
親友と青春してほしかった。
ヤク中だらけだったり、新嫁いるのに元嫁とお熱いキスしたり
EDで入れ墨入れあったり
アメリカンなノリについていけなかった。
親友のレイチェルに言われるがまま不法侵入で家の中捜索したりお金盗んだり
人にいいなりになりすぎ。
人に家庭に介入しすぎ。
あとゲーム部分が不要。ここまで操作性が悪いのであれば
ただ見てるだけのほうがいい。
部屋の中でタオル探しとか辛い。
視点が悪いしオブジェクトが多すぎるし選択しづらいし
酔うし。後半特に。
最後に重要な選択肢がありトゥルーエンドとバッドエンドがある。
しかしどちらを選んでもセリフなし。
セリフがないので曖昧にしか結果がわからないという残念ぶり。
トゥルーエンドの「真実を告げる」は
レイチェルと家族の仲が悪くなり口喧嘩を始めたり
家族の写真を見てがっかりしたりという演技をする程度。
バッド・エンドの「真実を告げない」
のほうも
レイチェルとクロエで仲良く過ごすのだが
レイチェルは楽しそう、クロエは暗い顔でそれを見ている、
という演技が入るだけ。
どちらを選んでもちょっとしたリアクションがあるだけで
声すらないのは結構がっかり。
前半はすごくいいが後半は結構残念なゲームではあるが
やる価値はある。
シリーズものというのもでかい。
このシリーズ自体すでに1とこのビフォアザストームと
2で3作品出ていて海外では結構話題だ。
話題性のあるゲームだしシリーズものなので
やったほうがいいぞ!